目次
プロフィール
上野 恭育(うえの きょうすけ)
1986年生まれ
兵庫県三木市 出身
インテリアデザイン専門学校卒業
- 空間設計デザイナーとして、いくつかの賞を受賞
- 30歳からトレーニング開始、ベストボディージャパンに出場し入賞
- 2018年:パーソナルジム「aimaFIT」OPEN
- 2019年:アプリ開発スタート
- 2020年:フィットネスジム「aima GYM」OPEN
- 2023年現在:念願のマッチョングアプリが完成し、公開中
空間設計デザイナー時代の過去
卒業後、デザイナーの道へ
専門学校卒業後、空間設計のデザイナーとして働き、ありがたいことに「大規模な仕事」や「有名な施設のデザイン」にも携わっていました。
仕事は毎日ハードでしたが、自身のスキルUPや、精神面においても、20代は特に大きく成長した時期でした。空間設計デザイナーとしての仕事が評価され、受賞した経験もあります。
ただ当時、1つだけ困ったことがありました。
それは、「慢性的な腰痛」です。
デザイナー時代は、1日中ずっとデスクワークにもかかわらず、休日も全く運動をしない生活が約10年ほど続いていました。
結局それが原因で、腰痛は次第に悪化し、最終的には
「椅子に座っていられない」=「仕事をすることができない」
という事態にまで陥ってしまいました。
人生を大きく変えた「きっかけ」
腰痛がきっかけで、人生初のトレーニング開始
腰痛で仕事ができなくなった頃、
「もっと早めに対処していれば、今もずっと仕事を続けていられたかもしれない……」
などと、自分を責めたり、悔んだりもしました。
しかし、どれほど後悔しても、現実を変えることはできません。
私は、悩んだ末に、人生初の「筋力トレーニング」をスタートさせることを決意しました。
その時は既に30代になっていましたので、
「今更スタートして本当に筋肉は付くのか」
と不安もありましたが、いざトレーニングを始めてみると、意外な自分の気持ちに気が付きました。
「想像していたより、意外と面白いかも!? 」
ボディーの大会に挑戦
腰の痛みを緩和させる手段として、藁にもすがる思いで選んだ「筋力トレーニング」でしたが、当時私を熱心に指導してくださったパーソナルトレーナーさんのおかげもあって、私はトレーニングに夢中になりました。
次第に、トレーニングだけでは物足りず、更なる上を目指すことを決意した私は、マッチョが集まる「ボディーの大会」にも挑戦し、入賞しました。その時の写真が、こちらです。
空間設計デザイナーの仕事とは全く異なる、マッチョが活躍する世界。
人生はどこで転換するかわからないものです。
「30代になるまで体を全く鍛えていなかった腰痛持ちの私が、大会を目指すほど、筋トレに夢中になる」
こんなこと、筋トレを始めた当初は夢にも思いませんでした。
突発的なアイディア
筋力トレーニングを始めると、自分の中で不思議な変化に気が付き始めました。
それは、「マインド」の部分です。
仕事を辞めざるを得なかったことを後悔していましたが、筋トレで鍛えて体が変わり始めると、それに連動するかのように、自分の思考の部分が、前向きな方向へとシフトしていきました。
そしてある日、衝動的に、
「自分がパーソナルトレーナーになって、プライベートジムをOPENしてみたい! 」
という考えが浮かびました。
プライベートジムをOPEN
空間設計デザイナーとしての経験が豊富だった私は、プライベートジムを自分で設計してオープンさせるという夢を持ち、それを叶えました。
パーソナルトレーナーとして、未経験からのスタートでしたが、お客様をはじめ素晴らしい出会いに恵まれました。
トレーナーと空間設計デザイナーは、全く異なるジャンルの仕事ですが、私は根底では共通する部分があると考えています。
例えば、デザインの仕事はクライアントへのヒアリングから始まり、それを元に提案をします。
パーソナルトレーナーも、まず初めにクライアントへの丁寧なヒアリングが欠かせません。現状認識から始まり、目標・希望に至るまで、細かく聞いたうえで、体を改善に導くサポートをします。
つまり、「提案力が成果を左右する」という意味では同じ仕事なのです。
苦悩と挫折の日々
パーソナルトレーナーとして再出発した頃は、お客様に恵まれて割と順調な日々を送っていましたが、問題はその後です。
コロナウィルスの緊急事態宣言でお客様が来店できなくなり、ジムを休業した頃から、私の頭の中は、焦りと不安でいっぱいになり、物事に対する冷静な判断ができない状態になっていました。
その頃私は、ジムを完全閉店しないために「コロナ禍でも利益の出るビジネス」をなんとか探そうと必死になっていました。周囲から新規ビジネスのお誘い話も多数ありました。
ジムの事業が好調であれば、そのようなお話は断っていたと思います。しかし、コロナ禍で頭の中が不安だらけだった私は、よくわからないビジネスの話に耳を傾けるようになり、ある事業を始める決意をしました。
そのビジネスは、「アプリ開発」です。
アプリの知識ゼロで、開発の道へ
アプリ開発の知識は全くありませんでしたが、信頼のおける知人から、
「アプリの開発資金は集められる」
「有名人との人脈があるから大丈夫」
「必ず成功するから」
などの話をされ、その言葉を信じてしまい、本格的にアプリ開発の道へと進むことになります。
しかし、それらの言葉は真実ではありませんでした。
多額の資金を失う
最初のアプリ開発は、信頼のおける知人の紹介で、シンガポールに在住の方へ依頼しましたが、多額の資金を支払った後、まさかの、音信不通になってしました。
- 他力本願ではダメ
- 人を信じると盲目になる
- 信じる前に、自分の目で確かめる
以上のように、「当たり前なことでも、非常時は見失ってしまう」ということを、高額な費用を払って学ばせていただきました。
心を病み無気力状態に
物事の洞察力が不足し、経験値の浅い私が大失敗してしまった、最初のアプリ開発事件は、私の中だけで完結する話であればまだ良かったのですが、実は多くの方々が関わってくださっている案件でした。
そのお世話になった方たちへ、どうお詫びをすべきか悩み、重大な責任を感じ、一時は心を病んで無気力状態になりました。
その後も、
- 投資した人が逃亡してしまう
- ジムのスタッフが急に辞める
など、良くないことが次々と起こりました。
もう、原点に戻るしかない
こうなったらもう、何か新しいことをするのではなく、
「自分のビジネスの原点に戻るしかない」
そう気が付き、アプリ開発は、潔く一時中断をしました。
プライベートジムの方は、スタッフが急に退職したので、代わりに私がフルタイムで、パーソナルトレーナーとして活動しました。
それが結果として、現実を変える転機となりました。
数々の苦難を乗り越えた結果
aimaFITのお客様へ感謝
私の暗黒時代に、メンタルを救ってくれたのが、プライベートジムaimaFITのお客様です。
スタッフが急に辞めたおかげで、私は日々ジムのお客様と接することになりました。
丁寧にヒアリングを行い、お客様の目標や理想を叶えるためにご提案し、そこから変化していく喜びを共有させていただくプロセスが、当時の私にとっては支えでした。
どんな困難があっても、aimaFITにご来店されるお客様の前では、笑顔で明るく振る舞う努力を続け、それが結果的に私のマインドを変えていきました。
現在と今後の決意
念願のアプリが完成!
その後、アプリ開発は中断の時期を経て、再開することができるようになりました。
2回目のアプリ開発は、1回目のアプリ開発時に学んだことを活かしながら、本気で取り組みました。
- 他人の言葉の真意を自分の目で確かめる
- 全てを他人に任せるよりも、まず自ら動く
新しいプロジェクトチームのメンバーで、試行錯誤しながらも、開発当初から4年後の2023年、アプリのリリースまでやっとたどり着きました。現在アプリは公開中です。
この経験を振り返って
最初のアプリ開発は、大失敗でしたが、大きな収穫もありました。
「苦難を乗り越えるメンタリティーが備わったこと」
これは人生において、多くのものを失い、どん底を経験しなければ感じることのできない境地だと思います。
逆にいうと、このような使命を与えられた人生であるならば、私は生涯をかけて
世のために貢献できる物を作り続けていきたい
と強く思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。